まるみや旅館
閉業
お勧めポイント
・鄙び100%の空間
・個性的なオーナーきくちゃん
住所:〒989-6100 宮城県大崎市鳴子温泉赤湯33−2
TEL:0229-83-3139
訪問記
今回は個人的な思い出話になってしまうのですが、著者が初めて訪れた湯治宿をご紹介します。
紹介と言っても実に残念なことに閉館されてしまったので、もう泊まることはできません。
きっと読んでいる方の中には行った事がある人が居られるのではないかと想像しながらお話しすることにします。
訪れた当時は今ほど温泉にハマっていた訳では無く、たまたま手に取った「ひなびた温泉パラダイス」という本をきっかけに、ひなびた温泉に興味を持ち始めていた頃でした。
ゴールデンウィーク直前にじゃらんで安い順に宿を見ていたのですが、画像から伝わるひなび具合が突出しており、GW直前だと言うのにリーズナブルなまま売れ残っていました。これは若い女性とかは来ないだろうな、、、だけど温泉はすごく良さそう。湯治がなんだかよくわかっていなかったけど、ゆっくり何もしないという目的にはぴったりだろうと思い予約をしたことを覚えています。ちなみに、このようなじゃらんの使い方をたまにするのですが不思議とハズレを引いたことは無く、残り物には福があると解釈しています。
「湯治宿と素泊まり宿の違いはなんだかわかる?」
宿に着いて部屋へ案内してもらう際、気さくなオーナーのきくちゃんからクイズが出題されました。
「温泉がある!」
「ぶぶー」
「え〜温泉でしょう〜!?だって他は何も変わらないような、、、」
といった具合に私は何も知らなかったので、湯治宿にはキッチンがあり自炊ができること、部屋から出前を取ることができる、九州や東北などにしか無いなどといった基礎知識を教えてもらいました。
後々で知ったのですが、オーナーのきくちゃんは湯治宿を経営しつつ、御自身も相当な湯治宿マニアと言うことで温泉ファンから語り継がれる存在でありました。
「きくちゃんが選んだ自炊湯治宿100軒」←興味のある方は一読をお勧めします。
東鳴子温泉は世間がGWだというのに特に混雑することもなく、そのあたり一帯は静かでゆっくりとした時間が流れています。滞在中は何度も入浴して、他にお客さんも数名しか居なかったので思う存分に楽しんだのですが、肝心な泉質に着いてはあまり気にしていなかったし、気にする知識や比較する経験も無かったので忘れてしまいました。
ただ、体に着いた温泉の匂いが心地よかったこと、ほてった体に東北の涼しい風がちょうど良かったことなど、快感としては記憶に残っています。
ふと思い出した時に検索したりして、再オープンしてくれないかな〜、きくちゃんの温泉話聞きたいな〜、なんて思う良い場所でした。