四万温泉 積善館

お勧め度 ★★★★

お勧めポイント
・昭和5年に建てられた「元禄の湯」(登録有形文化財)
・日本最古の木造湯宿建築(重要文化財)
・日本三大胃腸病の名湯

公式HP:https://www.sekizenkan.co.jp
住所:〒377-0601 群馬県吾妻郡中之条町四万温泉
TEL:0279642101

訪問記

宿(本館)は1691年に建てられた日本最古の木造湯宿建築で重要文化財、日帰りでも利用できる西洋風のお風呂「元禄の湯」は1930年に造られた登録有形文化財という、なんとも貴重で歴史を感じられる温泉宿です。

90年前に造られた、いわばアンティークのような元禄の湯ですが、浴槽と脱衣所の仕切りがないため入口の扉を開けるとまさに写真と同じ空間が突如現れます。

扉を開けた瞬間、思わず「おぉー!」というリアクションが溢れてしまいました。

アーチ状の大きな窓から差し込む光はお湯に反射し、何とも爽やかな気分です。
天井は高くとても開放感があり、足元のタイルもレトロ感に溢れています。
湯船に浮かんで窓を見上げながら、知り得ない遠い昔に思いを馳せる、そんなロマンに浸ってしまいました。

昔から四万温泉は「四万(よんまん)の病に効く」効能豊かな温泉として広く知られており、交通が発達していない時代にも山奥のこの地に県内はもとより、江戸からも多く来訪したと古文書に残っています。

公式HPより

浴室の脇を目をやると、まるで茶室への入口の様な小さい扉があります。

「蒸し湯」と呼ばれるサウナのような部屋だと見てすぐにわかりましたが、中の様子が全くわかりません。
誰も利用していなかったので、なんだか気恥ずかしさもあります。

少しな勇気を出して中に入ってみると、大人1人が座れる形になっており、まるで押し入れに閉じ込められてタイムスリップしてしまうような気持ちになりました。

なお昭和29年には当時の厚生省が「国民保養温泉地」の第1号として指定しています。
なんだかいろんな冠がある温泉ですね。

飲泉ができるというのも見どころ(飲みどころ?)で、胃腸に良く、味も良いです。
胃腸の弱い私はその場で熱々の湯を飲むことはもちろん、ペットボトルにも入れて持ち帰りました。

四万温泉はこじんまりとした静かな温泉街で、積善館のすぐ近くには無料の小さな公衆浴場や、鄙びた温泉街もあります。日曜日でしたがそこまで混雑している様子もなく、ぶらりと歩いて食事やスマートボールなどして楽しんで帰りました。

千と千尋の神隠しで油屋のモデルになったと言われている積善館の入り口
アーチ窓の1階が元禄の湯
胃腸に良い飲泉
豊かな自然と無料の温泉(左下)
鄙びた温泉街
スマートボールは1人500円で楽しめます。
ほっとすぱ太郎
  • ほっとすぱ太郎
  • 感動と癒しを求めて休日に温泉巡りをしています。全国津々浦々を1人または2人、時には友人たちと。温泉ソムリエを取得しました。ミニチュアダックスと旅行もします。時には海外も。普段は音響業界で働くただのサラリーマンです。